「仙台金時」のこだわり

「仙台金時」は、安全性を重視し、徳島に送って検査したウィルスフリー苗を使用しています。
ウイルスフリー苗とは、現在までに知られているウイルスには感染していない苗のことです。植物の芽の最先端部(成長点や茎頂)は、ウイルスが存在していないため、この部分を取り出し、培養・再分化(植物体形成)させて作った苗はウイルスフリー苗になります。また生育が良く、形状が揃うなど良質の作物ができ、収穫量も多くなるというメリットがあります。
そんなウイルスフリーのポット苗を仙台で生産委託し、生苗するという流れで、「仙台金時」は、種芋から宮城県産にこだわって生産しています。

その存在を知らないのはモッタイナイ

目下空前の「サツマイモブーム」。スーパーではさまざまな品種のサツマイモが並び、首都圏では品種の違いを楽しめる「焼きいも専門店」まで登場しています。そうした中、宮城県にもついにご当地サツマイモ「仙台金時」が登場!
「仙台金時」の生みの親・浜松彰宏さんが震災支援で宮城を訪れている最中、地元から持ち帰ったサツマイモ品種「鳴門金時」の苗を植えてみたところ、思った以上の収穫が得られ、その体験から「サツマイモによる町おこし」を思いついたといいます。
サツマイモは塩分の強い砂地が大好き。海が近い名取市増田の畑は、その条件を満たす格好の環境でした。現在生産者の輪は登米、石巻、鹿島台、丸森、荒浜へと広がり「宮城県自慢のブランド」として各地で育成に尽力しているといいます。
高値で取引きされた、2018年末の市場デビュー
とはいえ、農作物として出荷するのに採算をとるまでには、やはり試行錯誤があります。
卸売市場へ出荷するまでには、実に7年の月日をかけました。しかしその甲斐あって、市場での取引きは平均よりやや高値の「5kg当たり1300円」という満足のいく値で終えることができました。
実は「仙台金時」は1代限りのF1品種。そのため作付けの際は、毎年徳島から苗を購入する必要があります。しかし、徳島から苗を取り寄せると、どうしても輸送料がかかってしまう…その問題を解消すべく、現在は宮城農業高校の協力の下「宮城県内で苗を作る」取組みをスタートさせました。今はまだ全体のごく一部にとどまっていますが、ゆくゆくはすべての苗を宮城県産にできればと考えています。

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